木製サッシの国内メーカー10社を一覧でまとめ!特徴や選び方を紹介

木ならではの温もりと重厚感を持ち、高い断熱性と気密性を誇る木製サッシ。

現在の住宅ではアルミや樹脂製のサッシが主流ですが、国内で木製サッシを取り扱うメーカーは意外に豊富!

今回は、木製サッシの採用を検討している方に向け、国内主要メーカー10社の特徴や製品について紹介します。

木製サッシの選び方を合わせてお伝えするので、ぜひ最後までお読みください。

そもそも木製サッシと普通のサッシの違いとは?

木製サッシの特徴とメリット

一般的な窓サッシにはアルミや樹脂が使われますが、木製サッシはさまざまな樹種の木材を用いて窓をつくります。また、通常のサッシはサイズが決まった既製品を用いることが一般的ですが、木製サッシはそのほとんどがオーダーメイドです。

木は金属や樹脂に比べはるかに熱を通しにくい性質を持つため、高い断熱性を持つ点が大きなメリットです。また、近年流通する製品は気密性にも優れているため、暑い地域や寒冷地でも外気温の影響を受けにくいサッシといえます。

さらに、木製サッシは基本的にオーダーメイドでつくるため、あらゆるサイズや形状、樹種や塗装色などが選べます。建物と調和をはかりながらデザインできるため、オリジナリティ溢れる上質でおしゃれな家づくりが可能になるでしょう。

 

木製サッシにデメリットはある?

木製サッシは無垢の木材を用いるため、割れやヒビが生じる可能性があります。すき間に水が入れば、カビや腐食が生じたり、部屋の中へ水漏れしたりすることもあるでしょう。

また、木製サッシは定期的な塗装メンテナンスが必要です。経年により塗装の剥がれや劣化が起きるため、数年ごとに塗り替えを行わなくてはなりません。

さらに、工場で大量生産される一般的なサッシに比べ、天然木を用いてオーダーでつくり上げる木製サッシはコストが高めです。大きさや使用にもよりますが、金属製サッシの数倍はかかるでしょう。

コストを抑えるには、目立たない部分には既製サッシを使用する、適度な大きさにするといった工夫が必要です。

 

国内の木製サッシ主要メーカー10社まとめ

ここからは、国内で木製サッシを販売する主なメーカー10社について紹介していきます。

ユニウッド株式会社

 

外部への委託・発注は行わず100%自社工場で製造することにより、低コストの木製サッシを実現するメーカー。

日射熱や紫外線を抑える複層ガラス『サンバランス』を使用し、さらに過ごしやすく快適な住まいを実現します。

ホームページ上では簡単に概算金額が分かる「自動見積もり」システムが掲載されているのも嬉しいポイントです。

 

  • 材種:米松、米ヒバ、ニヤトー、シポマホガニー
  • 塗料:浸透性塗料(セトール HLSe)

 

▼公式ホームページ(引用元)▼

ユニウッド株式会社

 

株式会社 アイランドプロファイル

 

 

北欧・デンマーク「PROFIL VINDUET」社との技術提携により、高精度の木製サッシを展開するメーカーです。

高断熱の木枠とLow-E複層ガラスにより、抜群の省エネ性を発揮。遮音性能にも優れているため、音楽室・ピアノ室などの遮音用窓・ドアとしても使われています。

『プロファイルウインドー』は国の防火認定を受けているため、火災に強く防火地域での採用も可能です。

 

  • 材種:米松、米ヒバ、アコヤ
  • 塗料:浸透性塗料(オスモカラー)

 

▼公式ホームページ(引用元)▼

株式会社アイランドプロファイルホームページ

 

株式会社 川上製作所

 

 

創業から100年以上の歴史を持ち、木製サッシや学校間仕切りを製作・施工する老舗メーカー。

防火設備に対応する木製サッシ『JOY WOOD』、アルミサッシと融合させた木製サッシ『T-LINE』など、多彩なバリエーションを展開しています。

 

  • 材種:米松、米ヒバ、ニヤトー
  • 塗料:浸透性塗料(セトール HLSe)

 

▼公式ホームページ(引用元)▼

株式会社 川上製作所

 

キマド株式会社

 

 

輸入材とあわせて国産材を使用することで輸送時のCO2削減をはかったり、削り木屑の再利用をしたり、環境に優しい製造プロセスを採用するメーカー。

オール木枠の『クラシック』や、塗装メンテナンス不要という革新的な『スマートエコウィンドウ』といった木製サッシを展開しています。

 

  • 材種:パイン集成材、アコヤ、
  • 塗料:超高耐久木材保護剤(詳細不明)

 

▼公式ホームページ(引用元)▼

キマド株式会社

 

タミヤ株式会社

 

 

防火性能や断熱性能だけでなく、気密・水密・耐風圧・遮音・防犯など、様々な性能に優れた木製サッシを展開するメーカー。

地域材や国産材、3層複層ガラスでの製作にも対応し、柔軟性の高さが特徴的です。

 

  • 材種:米松集成材、米ヒバ集成材
  • 塗料:浸透性塗料(オスモカラー、リボスカルデットなど)

 

▼公式ホームページ(引用元)▼

タミヤ株式会社

 

アルス株式会社

 

 

木製建具メーカーとして創業し、70年近い歴史を誇るメーカー。

木製サッシ『夢まど』では、2024年より最高等級の国産杉を厳選して使用。美しい木目と反り・割れのリスク軽減の両立を実現し、高い防火性能も兼ね備えています。

 

  • 材種:国産杉
  • 塗料:浸透性塗料(RENNER社製)

 

▼公式ホームページ(引用元)▼

アルス株式会社

 

株式会社 ウッドテック秋富

 

 

木製サッシのみならず、オーダー家具やオーダー建具も手掛ける木工の専門メーカー。

『アキフフェンスター』は、精密さを誇るドイツの最先端加工機と、職人の伝統技術を合わせて製作。国産材も取り入れながら、優れた美観と性能を実現します。

 

  • 材種:集成材(タモ、ナラ、ピーラ、松、ヒバ、オーク)、無垢材(ヒノキ、杉、唐松、赤松、青森ヒバ、ウォールナット)
  • 塗料:浸透性塗料(詳細不明)

 

▼公式ホームページ(引用元)▼

株式会社 ウッドテック秋富

 

森の窓株式会社

 

 

 

能登ヒバの産地である能登に工場を持ち、30年以上前から能登ヒバを材料とした木製サッシをつくり続けるメーカー。

集成材の製造も自社で行い、材種ごとの難点を考慮した高い独自技術を持ちます。

木製サッシに加え、木の外側をアルミカバーしてメンテナンスフリーを実現する複合サッシも展開しています。

 

  • 材種:能登ヒバ、能登杉、信州唐松、栗、タモ、米ヒバ、米松、ホワイトオーク
  • 塗料:浸透性塗料(オスモカラー、ウッドコート、いろはカラーなど)

 

▼公式ホームページ(引用元)▼

森の窓株式会社

 

株式会社 山崎屋木工製作所

 

 

上質で香り高い木曾ヒノキを使用する木製サッシメーカー。

製品毎に一般財団法人建材試験センターで性能試験を実施し、気密性と断熱性に優れた高性能木製サッシを製造しています。

木製サッシ『CURATIONAR』シリーズでは、枠の幅を極限まで細くした意匠性に優れたタイプなども展開し、建物に溶け込む調和性が魅力の製品です。

 

  • 材種:木曽ヒノキ、唐松、レッドシダー
  • 塗料:浸透性塗料(詳細不明)

 

▼公式ホームページ(引用元)▼

株式会社 山崎屋木工製作所(CURATIONAR専用ウェブサイト)

 

越井木材工業株式会社

 

 

 

 

構造材、建築資材、エクステリア用材、木材用塗料、車両床材、建築・土木工法など、「木」にまつわる幅広い分野を手掛ける老舗の建材メーカー。

薬剤不使用の高温熱処理木材サーモウッドを使った唯一の木製サッシ『Kikoのまど & KikoのまどHybrid』を展開。高い安定性と耐久性を持つ木製サッシです。

 

  • 材種:ヒノキ集成材
  • 塗料:浸透性塗料(オスモカラー、リボスカルデット)

 

▼公式ホームページ(引用元)▼

越井木材工業株式会社(ikoのまど & KikoのまどHybrid)

 

木製サッシを選ぶときのポイント

さまざまなメーカーから選べる木製サッシですが、いくつかのポイントをおさえることで、理想的な質感と扱いやすさを両立した製品を選ぶことができます。

樹種

木製サッシの素材として使用される樹種には、ヒノキ、杉、ヒバなどさまざまな種類があります。それぞれの樹種には特有の質感や色合いがあり、耐水性や耐久性、断熱性などの特性も異なります。

また、同じ樹種でも無垢材と集成材では違う特徴があることを知っておきましょう。無垢材は樹種本来の美しさや強度を発揮しますが、集成材は変形や割れが生じにくく、品質が安定するメリットがあります。

各メーカーでは、国産材の使用や集成材の加工技術など、樹種に対してあらゆるこだわりを持っています。

木製サッシを検討する際には、住宅デザインにマッチする見た目だけでなく、使用環境に適した性質を考慮して樹種を選びましょう。

 

塗料

木製サッシには表面を保護するための塗料が使用され、「浸透性塗料」が用いられるのが一般的です。

浸透性塗料は植物油脂や蜜蝋、柿渋などの自然素材を原料にしたものが多く、木に染み込み表面に塗膜を張らない性質を持ちます。

また、木製サッシは耐水性や美観を維持するために数年ごとの塗装メンテナンスが必要ですが、浸透性塗料であればウレタン塗装など塗膜を張るタイプの塗料に比べ、塗り直しが容易です。

木製サッシのメーカーでは「オスモカラー」や「セトール HLSe」といった塗料が多く使用されていますが、それぞれカラー展開が異なり、樹種との組み合わせで印象が変わることもあります。

塗料を選ぶ際には、樹種と合わせたサンプルを作成してもらい、実物のイメージをしっかりと確認しましょう。

 

メンテナンス性

木製サッシは定期的なメンテナンスが必要です。メンテナンスの頻度や方法は、使用される木材や塗料、設置環境によって異なりますが、一般的には3~5年に1回程度での再塗装が推奨されます。

製品の中には、金属サッシとあわせてメンテナンスフリーにしたもの、超高耐久塗料を使用したものなど、メンテナンスが容易なものもあります。

メンテナンスにかかる負担を考慮しながら製品選びをすることで、長期間美しく不具合のない木製サッシを維持できるでしょう。

 

まとめ|木製サッシでワンランク上のマイホームを実現しよう

木製サッシは、住宅に温かみと高級感を加えるだけでなく、優れた断熱性や省エネ性も兼ね備えています。国内には数多くの信頼性高い木製サッシメーカーがあり、それぞれ魅力的な製品を展開しています。

木製サッシを選ぶ際には、樹種や塗料、メンテナンス性といったポイントに注意し、長期間にわたり快適に使用できる製品を選ぶことが重要です。

今回紹介した内容を参考に、ワンランク上の上質なマイホームを実現してくださいね。

 

福岡を拠点に家づくりを手掛ける辰巳工務店では、お客様のご要望やお悩みを丁寧にヒアリングし、理想の住まいを実現するお手伝いをします。

特に、自然素材に関しては精鋭のプロ集団!住まい環境に適したおすすめの木製サッシについて、樹種や塗装の選び方、メンテナンスのサポートまで、何でもお気軽にご相談ください。